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03月17日-04号

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  1. 奈良市議会 1997-03-17
    03月17日-04号


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    平成 9年  3月 定例会平成9年奈良市議会3月定例会会議録(第4号)----------------------------------   平成9年3月17日(月曜日)午後1時32分開議---------------------------------- 議事日程  日程第1 議案第1号  平成8年度奈良市一般会計補正予算(第6号)       議案第2号  平成8年度奈良市下水道事業費特別会計補正予算(第4号)       議案第3号  平成8年度奈良市生業資金貸付金特別会計補正予算(第1号)       議案第4号  平成8年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第4号)       議案第5号  平成8年度奈良市市街地再開発事業特別会計補正予算(第2号)       議案第6号  平成8年度奈良市宅地造成事業費特別会計補正予算(第2号)       議案第7号  平成8年度奈良市水道事業会計補正予算(第3号)       議案第8号  奈良市特別会計条例の一部改正について       議案第9号  奈良市自動車駐車場条例の一部改正について       議案第10号 奈良市改良住宅条例の一部改正について       議案第11号 民事調停について  日程第2 議案第12号 平成9年度奈良市一般会計予算       議案第13号 平成9年度奈良市下水道事業費特別会計予算       議案第14号 平成9年度奈良市住宅新築資金等貸付金特別会計予算       議案第15号 平成9年度奈良市火災共済事業特別会計予算       議案第16号 平成9年度奈良市国民健康保険特別会計予算       議案第17号 平成9年度奈良市老人保健特別会計予算       議案第18号 平成9年度奈良市土地区画整理事業特別会計予算       議案第19号 平成9年度奈良市市街地再開発事業特別会計予算       議案第20号 平成9年度奈良市公共用地取得事業特別会計予算       議案第21号 平成9年度奈良市福祉資金貸付金特別会計予算       議案第22号 平成9年度奈良市宅地造成事業費特別会計予算       議案第23号 平成9年度奈良市水道事業会計予算       議案第24号 平成9年度奈良市簡易水道事業会計予算       議案第25号 奈良市行政組織条例の一部改正について       議案第26号 奈良市職員定数条例の一部改正について       議案第27号 職員の分限に関する基準、手続及び効果に関する条例及び職員の懲戒の手続及び効果に関する条例の一部改正について       議案第28号 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例等の一部改正について       議案第29号 奈良市報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について       議案第30号 奈良市行政財産使用料条例の一部改正について       議案第31号 奈良市立診療所料金条例の一部改正について       議案第32号 奈良市国民健康保険条例の一部改正について       議案第33号 奈良市史跡文化センター条例の一部改正について       議案第34号 奈良市ならまちセンター条例の一部改正について       議案第35号 奈良市写真美術館条例の一部改正について       議案第36号 奈良市柳生の里観光施設条例の一部改正について       議案第37号 奈良市下水道条例の一部改正について       議案第38号 奈良市文化財保護審議会条例の制定について       議案第39号 奈良市体育施設条例の一部改正について       議案第40号 奈良市コミュニティスポーツ施設条例の一部改正について       議案第41号 奈良市水道事業給水条例の一部改正について       議案第42号 市道路線の廃止について       議案第43号 市道路線の認定について       議案第44号 町の区域及び名称の変更について---------------------------------- 本日の会議に付した事件  第1、日程に同じ---------------------------------- 出席議員(43名)              1番  榧木義秀君              2番  池田慎久君              3番  山中賢司君              4番  森田一成君              5番  竹内成之君              6番  蔵之上政春君              7番  金野秀一君              8番  大井国崇君              9番  岡田佐代子君             10番  松村和夫君             11番  山口裕司君             12番  中村篤子君             13番  矢追勇夫君             14番  松田末作君             15番  峠 宏明君             16番  上原 雋君             17番  森 純男君             18番  山口 誠君             19番  船越義治君             20番  島崎光治君             21番  松石聖一君             22番  黒川恵三君             23番  田中美智子君             24番  原田栄子君             25番  中西義次君             26番  山本 清君             27番  吉田文彦君             28番  米澤 保君             29番  堀田征男君             31番  北尾好章君             32番  岡本志郎君             33番  大谷 督君             34番  日和佐穣甫君             35番  小林照代君             36番  横田利孝君             37番  中村誠一君             38番  扇田善次君             39番  小嶋高年君             40番  浅川清一君             41番  中村重信君             42番  和田晴夫君             43番  横井健二君             44番  橋本和信君 欠席議員(1名)             30番  福西 靖君---------------------------------- 説明のため出席した者            市長       大川靖則君            助役       桐木 弘君            助役       山中俊彦君            収入役      岩井健司君            市長公室長    山岡彦一君            企画部長     南田昭典君            総務部長     河村 武君            税務部長     酒井吉男君            市民部長     南 哲也君            民生部長     道地義弘君            福祉部長     高橋央生君            環境清美部長   香村侃彦君            経済部長     村田勝彦君            建設部長     藤澤久男君            都市計画部長   吉田信博君            都市整備部長   吉村隼鷹君            水道局長     辻谷清和君            業務部長     吉村 優君            給水部長     木田 享君            浄水部長     木村誠二君            消防長      林 茂樹君            教育委員長    青山 茂君            教育長      河合利一君            教育総務部長   北尾義次君            社会教育部長   喜夛仲卯太郎君            監査委員     玉川 孝君            財政課長     中井正一君---------------------------------- 議会事務局職員出席者            議会事務局長   村田昌三            庶務課長     林 英典            調査課長     福田惠一            議事課長補佐   福井 進            調査課長補佐   吉村安弘            議事係長     加井康章            速記       谷口藤男----------------------------------  午後一時三十二分 開議 ○議長(中村誠一君) 休会前に引き続き、会議を開きます。---------------------------------- △日程第一 議案第一号 平成八年度奈良市一般会計補正予算(第六号) 外四十三件(質疑並びに一般質問) ○議長(中村誠一君) 直ちに日程に入ります。 日程第一、議案第一号 平成八年度奈良市一般会計補正予算より議案第十一号までの十一議案、及び日程第二、議案第十二号 平成九年度奈良市一般会計予算より議案第四十四号までの三十三議案、以上四十四議案を一括して議題といたします。 休会前に引き続き、質疑並びに一般質問を行います。 三十六番横田君。  (三十六番 横田利孝君 登壇) ◆三十六番(横田利孝君) 私は、通告いたしております問題で、市長並びに関係理事者に質問いたします。 まず第一に、世界遺産登録についてであります。奈良市は平成十年、一九九八年の市制百周年記念のメーン事業として、奈良市の文化・自然遺産世界遺産に登録するために、昨年四月より、庁内に世界遺産登録推進室を設けて取り組んできました。 我が党は、奈良の文化遺産の保全、継承と自然、景観の保全を重要な課題の一つとしてきた党として、奈良市が進めている、この登録推進の事業に基本的に賛同する立場から、昨年八月、「奈良市の文化・自然遺産世界遺産に登録することについての日本共産党の提言」を発表するとともに、日本と世界に誇る奈良のかけがえのない文化遺産と自然、景観を保全し、これを後世に伝えるため、思想、信条を超え、広く県民、市民はもとより、奈良を愛するすべての人々に協力、共同を呼びかけました。 そして、その取り組みの一環として、ことし一月十一日、ならまちセンター世界遺産シンポジウムを開催させていただきました。このシンポジウムには、来賓として大川市長にお越しいただいたのを初め、パネラーとして鈴木 良立命館大学教授、田中 琢奈良国立文化財研究所所長辻村泰善元興寺住職荒井敦子奈良音声館館長南田昭典奈良企画部長の五人の方々の御協力をいただき、会場からも活発に質問、意見が寄せられ、熱心な討論が行われました。 このシンポジウムには、奈良県内行政関係者財界関係者を初め、北は北海道から東京、神奈川、高知など全国から研究者、宗教家など、各層から四百五十人もの方々に御参加いただきました。私は、この場をおかりいたしまして、シンポジウムに御協力いただいた大川市長を初め多くの関係者の方々に、改めてお礼を申し上げたいと思います。 さて、私は、奈良市が来年度予算の中でも明らかにされているように、今後、さらに講演会やシンポジウムを初めとする取り組みを強め、より多くの人々に、人類共有の財産として、奈良の文化・自然遺産を守り、継承していく意義を理解してもらい、そのことを通じて、世界遺産登録をより確実なものにしていこうとしておられることに、大いに賛同するものであります。 そうした立場から、市長に以下数点、お尋ねいたします。 まず第一に、文化的景観の問題であります。これまでの文化遺産世界遺産という概念に、近年、新たに導入されてきているものとして、文化的景観があります。この文化的景観の概念による遺産登録は既に始まっており、その第一号は一九九二年に登録されたニュージーランドのトンガリロ国立公園、続いてオーストラリアのアボリジニと言われています。これらの遺産は、いずれも、さきに自然遺産として登録されていたものですが、その後、文化的景観としても登録されたため、二つの概念を合わせ持つものとして、複合遺産となっています。文化的景観の定義づけが行われるようになり、それが作業指針で三つのカテゴリー、すなわちデザインされた景観、有機的に進行してきた景観、関連する景観という三つの範疇に分類された結果、登録の対象とすべき景観の種類、範囲も大きく広がり、そのため、今後、文化的景観としての登録もさらに進んでいくだろうと言われています。 日本の場合を見ても、例えば、昨年の厳島神社の登録は、日本政府が特に文化的景観として申請しなかったので、これまでどおりの文化遺産としての登録となりましたが、ユネスコ世界遺産委員会で、ドイツの代表から、社相が神殿のみでなく、周りの自然と一体となった日本の神殿建築の特殊な建築物との意見があり、したがって、これが文化的景観として申請があれば、当然そうなったであろうと言われています。 我が党は、奈良の場合、従来の文化遺産だけでなく、文化的景観として登録される可能性のあるものも多くあると考えます。 そこで、市長にお尋ねします。国の特別天然記念物である春日山原生林や、それに連なる三笠山、若草山などの東側の景観は、東大寺大仏殿や春日大社などと一体のものとして、すばらしい奈良の歴史的景観を形づくってきました。阿部仲麻呂が「天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に いでし月かも」と歌ったこうした歴史的景観や、平城宮址や西ノ京の大池から見た薬師寺などは、文化的景観として登録される可能性のあるものと考えますが、そうした方向での申請に向けた取り組みとその見通しについてお尋ねいたします。 次に二つ目に、正倉院の世界遺産登録についてお尋ねします。ことし一月二十八日付朝日は、次のような見出しで、この問題を取り上げています。天平文化の宝庫と言われる正倉院、宮内庁管理が壁、奈良市さらに働きかけ。少し紹介しますが、世界遺産は各国の国内法で保護されていることが条件で、日本では文化財保護法で指定する国宝や重要文化財の建造物に加え、史跡、名勝、伝統的建造物群保存地区などが該当する。ところが、宮内庁が管理する文化財はいずれにも当たらず、これまでの世界遺産にも宮内庁所管の文化財は含まれていない。京都の文化財が一九九四年に登録された際も、宮内庁が管理する桂離宮や修学院離宮、京都御所は入らなかった。奈良市の大川市長は「正倉院は推薦が難しそうだが、知らない者はいない建物だし、今後も文化庁に何とか入れてもらえないかとお願いしたい」と話す。こういう記事がありました。 ところで、校倉づくりで有名な正倉院は、もともとはと言えば、東大寺の倉でした。そこにおさめられている数万点の御物も、光明皇后とともに仏教を信仰し、全国に国分寺、国分尼寺をつくり、奈良に総国分寺の東大寺を建てた聖武天皇(七〇一年から七五六年)が亡くなられたため、光明皇后が聖武天皇の愛用の品々を東大寺に寄進されたものと言われています。したがって、明治の初めごろまでは東大寺のものでありました。それが、明治八年三月に所有が東大寺から政府・内務省に移り、同十七年五月に宮内庁所管となり、さらに明治四十一年四月、帝室博物館を経て、昭和二十二年五月、宮内府--現在の宮内庁の所管となったものであります。したがって、他の宮内庁所管の桂離宮などとは事情が異なるものであると思います。 また、この正倉院の校倉づくりですけれども、以前に私は、ICOMOSラールセン博士を招いて行われた講演会に参加をして、奈良のあの校倉づくりが、北欧などでよく見られる、丸太を積み合わせてつくったログハウスなどと技術面や発想の面で同じ、共通の土台の上に成り立っているものであるということを知り、大変感動いたしました。 そこで、市長にお尋ねします。この正倉院を世界遺産に登録させるため、宮内庁や文化庁にどういう鋤きかけをされているのか、また、その見通しや感触はどうか、お尋ねをしたいと思います。 いま一つ、遺産登録問題でお尋ねします。登録を実現させる上で、対ユネスコとの関係では、世界遺産委員会の承認が必要となりますが、その場合、最大のハードルはユネスコ関係NGO組織ICOMOS、つまり国際記念物遺跡会議だと言われていますが、こうした機関への奈良市としての働きかけについてどう考えておられるのか、お尋ねをしたいと思います。 以上で遺産登録については終わります。 次に、積水移転中ノ川周辺の整備についてお尋ねいたします。平成九年は、奈良市制百周年を迎える大切な節目の年です。市長も繰り返し強調されているように、市政の百年の歩みの上に次の新しい百年、すなわち二十一世紀へと時代の橋渡しをしていく年になります。私は、そのような節目の年に当たって、奈良市が百年の計に立って、将来を展望した市政運営に一層心がけられるよう強く要望するものであります。 現在、奈良市では、遷都千三百年、平成二十二年、西暦二〇一〇年をまちづくりの当面の目標に、さまざまな事業が続けられています。奈良市は既に世界建築博覧会の最終年度を遷都千三百年に改めていますが、現在進められているJR奈良連続立体事業や西大寺副都心のまちづくりも千三百年を目指して進められています。また、国の平城宮址整備事業の中で、現在は朱雀門復原事業東院庭園復原事業が完成間近となってきておりますけれども、この整備事業全体の完成予定年度も、やはり平成二十二年、西暦二〇一〇年、遷都千三百年となっています。 ところで、この平城宮址整備事業の中の二条大路と朱雀大路の北の端の部分は、平城宮址南面地区--南の面、南面地区ということで、一体のものとして位置づけられています。我が党は、この平城宮址整備事業とも関連のある積水移転の問題では、移転後の跡地利用計画が不明確で、文化財総合機構が何の見通しも立っていない現状のもとで、莫大な財政負担が必要となる単独市主導型の積水移転は考え直すよう繰り返し要求してまいりました。にもかかわらず、平成九年度の宅地造成会計では、宅地造成事業として中ノ川町の実施設計業務費一億八千七百四十万円が計上されています。 積水の中ノ川への移転については、地元でもいろいろな意見があります。例えば、昨年末、川上町で長年、農業をしておられる、ある自治会の幹部の方と話し込む機会がありましたが、その方は私に、「中ノ川に積水が来る来る言ってるが、来るか来んかわからんで。わしはそう見てる。それに何も積水があんなとこへ、のこのこ出てこんでもええねん。南の方にも、名阪沿いにも、ええとこいっぱいあるんやさかい。」と言っておられました。 私は、ここで積水の移転場所について論じるつもりはないわけですけれども、まだ最終の協定もできていないのに、造成事業実施設計費が予算計上されているのは納得できません。 そこで、この実施設計費が計上されたのは、どういう趣旨なのか、その点に絞って都市整備部長の説明を求めたいと思います。 次に、生琉里町の残土埋め立て計画についてお尋ねします。中ノ川の積水移転計画地に連なる生琉里町地内、コウリコ山の地番百七十三、百七十四、百七十五、百七十六、百七十七、百七十八番地に、昨年七月、産業廃棄物処分場建設計画が持ち上がりました。これに対して、地元生琉里町を初め東里地区からは、『安郷川』の水質・水量を守るための流域の土砂の採取及び投棄阻止に関する請願書が九月二十四日に県議会に提出されました。この請願書は、既に十二月県会で採択されています。この産廃計画の申し出は、生駒市元町一丁目四番六号、株式会社ミヤタニということになっております。これは、ごみ運送業者の樋口商店の代理店だということであります。 少し経過を説明いたしますと、この計画に対する地元の同意が得られない状況のもとで--先ほども申しました請願書が県議会に出される、こういう状況のもとで、十月一日、この産廃処分場予定地に突然、今度は日本空手道糸東流拳聖会奈良国際交流協会青少年野外活動センター建設予定地という看板が立てられました。そして、十月五日には、代表者の北邨氏ほか二名が、この野外活動センター建設予定地についての趣意書と同意願書を持って地元を訪問されています。その野外活動センター建設計画趣意書によると、計画場所は、この生琉里町の先ほど産廃処分場の申請があった同じ地番の百七十三番地のうちの百坪、百七十四番地のうちの百坪、百七十五番地のうちの三百三十坪、百七十六番地のうちの百坪、百二十七番地のうち既存宅地を含む七十坪、合計九百坪となっています。 これは、前回申し出のあった産廃処分場建設計画予定地の、その計画予定地のうちの中心の部分に当たるわけであります。わかりやすく言いますと、例えば、リンゴやナシを縦にすぱっと割りますと、そのしんの部分というのがありますね。産廃処分場予定地がリンゴやナシの果物の断面図としますと、その中心の部分が、この今度新しく看板が出ている野外活動センター建設予定地と。わかりやすく言うと、そういうような関係になっているわけです。 しかし、ここは実は砂防地であるため、形状変更のときは、県の許可が必要となります。そのため、平成九年二月十日に市の河川課に砂防指定地内での青少年野外活動センター用グラウンド造成に関する申請というのが出されました。 一方、昭和五十三年一月六日付奈良県土木部長通知砂防指定地行為許可申請の取り扱いについてによると、利害関係者の承諾等の確認について、その範囲は当該行為により土砂崩壊及び土砂流出等による影響並びに利水上の影響を受ける範囲であるとなっています。したがって、この場合、今回の場合は、形状変更の行為を行うためには、水利組合、自治会、そして隣接土地所有者及び住民の同意が必要となります。 そこで、都市整備部長にお尋ねしたいわけですが、その前に、先日、私が今中せつ子県会議員と一緒に現地を見てまいりました。そのことについて少し説明したいと思います。今回、問題となっているこの場所は、生琉里町の中でも一番高い丘陵地で、そこの斜面の中央部に縦に長く残土を埋めて、その上に盛り土をかぶせるというものです。この埋め立て改良計画部分の一番下の部分からわずか十メートルのところに、もう既に民家があるわけであります。私は山添など東部地域で、造成された茶畑が雨などで地盤が緩んで崩れて、上にかぶせた土がすべった災害現場を幾つも見てまいりましたけれども、これでは、埋立地の下の住民は、雨のときなど、おちおち夜も眠れないんじゃないかというように思いました。 いま一つの問題は、生琉里町は、全戸が飲み水などをすべて井戸に頼っているわけであります。それも、地下水を利用した本格的な深井戸ではなく、一本、井戸枠が六十センチの高さの、せいぜい井戸枠四、五本程度と、井戸の深さは二、三メートル余りであります。中には、浅いところで井戸枠一、二本というところもあり、いわゆる地面に降った雨の寄せ水を利用する浅井戸であります。そのため、水を使い過ぎたり、ひでりが統くなどで井戸がかれることがあります。したがって、一本で足らずに二本掘っておられる家もあります。したがって、こういう状況のもとで、埋立地に降った雨が井戸水を汚染する可能性は極めて高いと言わなければなりません。 そこで、部長にお尋ねします。市は県に対して、どういう副申を行ったのか。 二つ目は、業者の許可申請書に地元同意書は添付されていたのかどうか。 この二点についてお尋ねしたいと思います。 最後に、私は中国文化村についてお尋ねします。生琉里町は、奈良日日新聞が中心となって進めてきた中国文化村の建設予定地であります。株式会社中国文化村の法人登記がなされたのが昭和六十二年八月ですから、ことしで丸十年となります。しかし、いつあの前を通っても、建設予定地には物見台のような足場が一つ組まれているだけで、建設は全く進んでいません。バブルがはじけて、建設資金どころか莫大な借金で、文化村など建つはずがないといったうわさが聞こえてきます。 そんなとき、平成九年二月四日付日経新聞夕刊に、中国文化村に関する次のような記事が掲載をされていました。紹介いたします。VB主導でテーマパーク。ベンチャー企業と異業種の大手数十社が手を組み、中国文化を主題とした巨大テーマパークを建設する事業が山梨県一宮町で動き出す。名所旧跡のミニチュアパークなどの娯楽と鍼灸などヘルスケア体験ができる複合施設で、中国政府も協力する。敷地面積は約百万平方メートルと東京ディズニーランドの約一・二五倍。総事業費は八百二十億円で、二〇〇〇年着工、二〇〇三年までの開業を目指す。事業を推進するのはVBの中国文化村(東京、内田俊彦社長)。フジタ--これはゼネコソのフジタです、セガ・エンタープライゼス、凸版印刷、サッポロビール、高島屋、日東工業など異業種の約七十社が計画具体化のための研究を共同で進めており、多くの企業が資本参加やパビリオン出展の形で事業に加わる見通し。文化村は開業までに百から百五十社の参加を見込む。建設予定地は中央自動車道・一宮御坂インターチェンジ付近の丘陵地。地元との調整はほぼ終えており、五日には山梨県と一宮町に実施設計に向けた計画書を提出し、年度内にも町と開発協定を締結する予定。このようになっています。 そこで、桐木助役にお尋ねします。奈良市は、この山梨の計画について、どのように認識されているのか、その点、まずお尋ねをしたいと思います。 この日経記事によりますと、計画では、万里の長城や紫禁城など中国の名所旧跡を精巧に再現したミニチュアパーク・ゾーン二十万平方メートルやアジア各地のエステ、鍼灸や気功など東洋医学が受けられる、いやしをテーマとしたヘルスケア・ゾーン四万平方メートル、日中ビジネス交流会館や中華料理店を充実させたチャイナタウン・ゾーンなどを整備する。山一証券のほかベンチャーキャピタル四社が中国文化村に出資する見通し。他の金融機関や一宮町も資本参加を検討しているとなっています。 この計画では含元殿だけが入っていないようですが、奈良の中国文化村に非常によく似たものとなっています。私は日本に二つも中国文化村をつくってどうするのかなあと思いますが、助役の答弁を求めたいと思います。 以上で一問を終わります。 ○議長(中村誠一君) 市長。  (市長 大川靖則君 登壇) ◎市長(大川靖則君) 三十六番横田議員の御質問にお答えをさせていただきます。 まず初めに、世界遺産文化的景観の登録についてでありますが、世界遺産登録につきましては、現在、鋭意努力をさせていただき、文化庁でその作業を進めていただいているところであります。 御質問の、文化的景観についての春日原始林につきましては、国の特別天然記念物でもあり、それに連なる景観は、古都奈良を代表する歴史的景観でもあります。したがって、文化的景観として後世に残すべきものと考えているところで、この辺についても強く文化庁に要請をしているところでもあります。文化庁におかれましても、そうした視点に立って検討していただいております。 また、正倉院につきましては、これは世界を代表する木造建造物でありますので、この文化的価値の高い正倉院を世界文化遺産に登録されることは、さらに今後、文化庁にお願いをしていきたいなと、かように思っているところでございます。 次に、世界遺産委員会ICOMOSへの働きかけについてでありますが、国の世界遺産事業につきましては、この推薦等につきましては、国の事務でありますので、奈良市といたしましては直接働きかけることはできません。したがって、世界遣産委員会やICOMOSが日本に来られたとき、あるいは調査期間中、奈良に来られたときには、ぜひともそうしたお願い、働きかけをしてまいりたいと、こういうふうに思っているところであります。 以上です。 ○議長(中村誠一君) 桐木助役。  (助役 桐木 弘君 登壇) ◎助役(桐木弘君) 中国文化村について御質問いただいたわけでございます。既に御承知いただいておりますように、昭和六十三年に開催いたしました「なら・シルクロード博」の際に、テーマパークを建設する目的で設立されました株式会社奈良中国文化村に対して、奈良県のなら・シルクロード博記念国際交流財団あるいは南都銀行とともに、本市も株主として平成二年に一千万円を出資いたしたところでございます。これは、この事業が文化観光の拠点として立地されることや日中友好親善に寄与するものであることから、出資をしたということでございます。 また、このテーマパークの建設に関する開発につきましては、全体計画二百七十ヘクタールのうち、既に二十七ヘクタールにつきましては、平成五年十二月に開発許可を出しておりまして、その後の事業展開については、株式会社奈良中国文化村の企業の御努力によるものと期待をいたしておるところでございます。 御質問いただきました他の企業が同様のテーマパークを山梨県下で建設の計画をされておられることにつきましては、我々としては新聞報道の範囲でしか承知をいたしておりませんが、奈良市内でのこの建設計画につきましては、先ほども申し述べましたとおり、既に開発許可もいたしておりますので、その事業進捗を期待をいたしておるところでございます。 また、この中国文化村計画への本市のかかわりといいますか、方針といたしましては、従前にも市議会において答弁をいたしておりますように、直接、経営には参加せず、また株式の増資も行わない、また出資を限度として対応するということでございまして、企業としての努力に期待をしているところでございます。 以上でございます。 ○議長(中村誠一君) 都市整備部長。 ◎都市整備部長(吉村隼鷹君) ただいまの御質問にお答えいたします。 二点についての御質問だったと思いますけれども、まず一点目の平成九年度の宅地造成会計の実施設計委託についてでございますが、積水化学工業の中ノ川地域への移転につきましては、事務段階での基本的な合意内容では、造成工事等の完了は平成十三年度末までの計画でございます。したがいまして、これらのスケジュールから考えますと、平成九年度において造成工事等の実施設計委託を行い、開発に伴う許認可申請書の作成や、これらの業務の遂行に努めなければなりませんので、平成九年度の予算においてお願いしているところでございます。 続きまして、二点目の生琉里町南生琉里百七十三番地ほか三筆地内の埋め立て計画でございますけれども、この申請箇所につきまして、砂防指定地でございますので、奈良県砂防指定地規則第三条第二項により、申請者から砂防指定地行為許可申請書が平成九年二月十日に提出されてございます。行為の目的は、青少年野外センター用グラウンド造成となってございます。 本市といたしましては、その内容等をよく精査した上で、一番、工事中及び工事施工中において土砂等の流出が起きないように十分注意すること。二、この工事による諸問題については、すべて申請者の責任において解決すること。三、生琉里町水利組合長、自治会長及び隣接土地所有者の同意書が添付されていないため、県と十分協議することの条件を付して、平成九年二月二十四日に奈良県知事へ副申したところでございます。 以上でございます。 ○議長(中村誠一君) 三十六番横田君。 ◆三十六番(横田利孝君) 二問目は自席から行わせていただきます。 まず、積水移転中ノ川周辺整備の問題ですが、先ほど部長の御説明をいただきまして、実施設計費はあくまで事務段階といいますか、事務レベルの手続として計上しているということでありましたので、そういう点では理解できました。 ところで、この積水移転問題ですが、積水工場は、先ほども申しましたように、国の平城宮址整備事業が遷都千三百年、平成二十二年の完成を目指して進められてまいりますと、国の二条大路復元にかかわる部分として七千百三十四平米、これが買収の対象になります。また、奈良市が現在進めてきた朱雀大路復元にかかわる部分として四千七百六十二平米、これは国の買収面積の二分の一強ですけれども、これもやはり買収の対象になります。国と奈良市の両方から切り取られたのでは、積水の北工場部分は、その機能を果たせなくなるのは、これはだれが見ても当然であります。このときには、積水さんは、いや応なしにといいますか、移転せざるを得なくなるわけであります。奈良市が移転問題の最後の詰めをするのは、このときじゃないかと、私は常々から考えているわけであります。それをもし奈良市だけが先走ってといいますか、市単独で、文化財総合機構の見通しも何らないといった、こういう状況の中で、またバブルがはじけて市財政が非常に大変な中で、奈良市が市単独でこの積水移転をやっていくならば、工夫次第では使わなくても済む数十億円という莫大な市民の税金、これを余計にといいますか、浪費することになるんじゃないか。そういう点で、浪費型市政、税金のむだ遣いだという市民からの批判があっても十分説明し切れなくなるんじゃないかと、このように思うわけであります。そのことをここで再度、強調しておきたいと思います。 さて、議論を少しもとに戻しますが、中ノ川に当初、計画されていた積水移転計画地は、三十四ヘクタールであります。積水工場が将来、仮に中ノ川に移転してきたとしても、移転が工場の北側のみになっている現在、移転の敷地は十六・五ヘクタールあれば十分であります。中ノ川の三十四ヘクタールのうち、十六・五を引きますと、後に残るのが十七・五ヘクタール、半分以上になるわけであります。この半分以上残る土地の跡地利用計画を、積水移転待ちにならずに市独自で考えていただけないかどうか。その場合、市民や子供たちが自然と触れ合う公園のような形で--大谷議員さんなんかもおっしゃってたわけですけれども、そういう自然公園といいますか、そういった形で年次計画を立てて整備していただけないかどうか。特に、春日原始林とほぼ隣接する自然に恵まれた地域でもあり、世界遺産登録の対象としての文化的景観あるいはバッファーゾーンに連なるという点からも、そのことを私は強く要望しておきたいと思います。この点は要望にとどめたいと思います。 次に、生琉里町の問題ですが、残土埋め立て問題、現場を見て私は、これは地元同意は行政指導の努力目標だと、こういった法的根拠がないからあくまで努力目標なんだと、だから、同意が得られなくても仕方がないなどとは言っておれない、ここに住む人たちにとっては、まさに死活問題である、このように認識してまいりました。 先ほどの市の説明では、副申では、同意書が添付されていないため県と十分協議することとせよというように副申されたようですが、防災及び水質への影響について、その危険に対し、市として、市民の生命と安全、健康を守るという立場から、今後どのように主体的に対処されるつもりなのか、この点、お尋ねをしたいと思います。部長の明確な答弁を求めたいと思います。 次に、先ほど申し上げました山梨県一宮町の文化村建設計画について、私なりに少し調べましたので、その概況を簡単に報告したいと思います。まず、この文化村建設計画予定地の一宮町は、日本で一、二の桃の産地であります。しかし、近年、農家の高齢化が進み、後継者もいない。そのため、畑は荒れ地となっている。また、町の自主財源も乏しく、そのため、町では十年以上も前から山岳開発について議論がなされてきました。しかし、ゴルフ場やリゾート地としての活用なども難しい。そこで、町がコンサルタントに計画作成を依頼した結果、出てきたのが、東洋を中心とした文化村がよいという回答でありました。 そこで、町が平成八年、東洋をテーマとした文化村計画についての基本構想、基本計画をつくり、企業に呼びかけたところ、中国文化村ということでまとまったということであります。 しかし、いろいろ聞いてまいりますと、それ以前に、既に中国大使館を通じて接触があったということが明らかになりました。 ここに、一宮町に建設予定の株式会社中国文化村が平成八年九月六日に作成した会社概要説明書というのがあります。少しその中身を紹介します。それによりますと、実は平成元年、一九八九年五月、株式会社中国投資総合研究所(代表・内田俊彦)を設立と。これは後で株式会社中国文化村になる、その前身であります。平成これが元年。平成三年、一九九一年一月、この会社と香港中国旅行社で、錦繍中華を--錦繍中華というのは、御存じの方も多いと思いますが、中国のいろんな遺跡とか復元--復元といいますか、復元模型ですね、あるいはミニチュアをつくったり、そういうあれですけれども、錦繍中華を日本に建設するための意向書を締結している。 次いで、平成五年ですね、一九九三年十二月に、在日中国大使館、趙参事官--これ活字に出てますから、あえて言いますが、張一等書記官の指導のもと、中国政府文化部の方と北京で会談して、さらに錦繍中華発展有限公司、中国対外貿易発展総公司との三社による意向書を締結と。ここでも、中国大使館が間に入って指導されている。さらに、平成六年の一九九四年三月、日本に中国文化村を建設するための会社、株式会社中国文化村を設立、資本金一億円、代表取締役は先ほどの内田俊彦さん。そしてですね、この同じ平成六年の五月には、在日中国大使館の先ほど申しました趙参事官ほか一名が、現地一宮町に招待されている。 そして、平成七年から平成八年にかけて、五回にわたって、この事業化の研究会が持たれているわけであります。平成七年の一九九五年八月には、第一回事業化研究会がホテル東京において開催された。二回目は、その次の月の九月、フジタ本社の会議室。同じ十月には--毎月やっているわけです、八、九、十と、十月、三回目、レストラントムソーヤ。そして四回目は、平成八年、一九九六年六月、フジタ、ここでは出席者が四十七名。同じ八年の五回目は、九月、一九九六年九月、これはフジタで五十四社、七十四名出席と、こうなっているわけです。それ以外にも、平成七年の一九九五年十一月には、石和温泉旅館組合青年部の幹部に、この中国文化村構想について説明をし、賛同を得ると。 こうして、資本は、当初、平成六年、一九九四年三月設立当初は、資本金一億円。これが平成七年、一九九五年十一月、一億一千万になっています。そして八年、一九九六年八月、一億二千万に増資をされています。そして、一宮町の話では、現在一億二千万円の資本金をこの三月末までに三億円にするということで、今、山一証券などが中心となって呼びかけ、既に出資を約束している企業数は、現在の時点で二十社に及んでいると。さらにふえるであろうと、まあこういうお話であります。 ところで、平成元年十二月の私の本会議質問に対し、当時、西田市長は奈良の中国文化村建設計画について次のように答弁しています。ちょっと紹介します。それから中国文化村についてでございますが、これ失敗すれば国際問題になるとかいうお話でございますが、私はこれはやっぱりこの中国文化村というのは、これは今の社会情勢やいろんな点からいきますと、私は成功すると、かように考えております。こういうように、おっしやっているわけであります。 また、出資の目的については、次のように述べています。今後、増資されることがありましても、私は一千万でとどめたいと、かように考えております。なぜならば、この出資いたしますのは、我々がその経営に行政が構うということじゃなしに、この含元殿をつくりまして、そこへ中国の陜西省の文物を借りてくるという、文化村に奈良市が多少なりとも出資をすることによって、その会社の中国に対する信用度と申しますか、奈良市がついているんだという信用、その信用によって文物が非常に借りやすくなる、そういうために出資をしているわけでございますので、あくまでも経営に参加するという大きな意味での出資じゃございませんので--これは先ほど桐木助役もおっしゃったことですが、これ以上の、市側がさらに増資するという考えは持っておりません。こういう御答弁でありました。 しかし、今日の状況を見ますと、私は、当時の西田市長の判断が完全に誤っていたと言わざるを得ないと思います。現状はどうかというと、中国側が、奈良の文化村建設計画については、既に見切りをつけていると考えざるを得ないような事態が進行しています。西田前市長の言う、この会社の中国側に対する信用度とか、奈良市がついているんだという信用などというものは、残念ながら、現状ではとっくになくなっていると言わざるを得ません。 それどころか、私は、この問題をいつまでも、このままずるずると放置しておくならば、この事業に共同出資してきた奈良市はもとより、県や南都銀行の信用問題にもなりかねないと思っているわけであります。そして、それはまた、中国との信義にかかわる問題でもあります。奈良市は、この問題を一体どうされるつもりなのか、お尋ねをしたいと思います。 我が党は、この中国文化村建設計画には当初から反対をしてきましたが、事ここに至って、今やらなければならないことはただ一つ、市がこの事業にけじめをつけて、収拾を図ることではないでしょうか。市はそのことを株式会社中国文化村に申し入れ、よく話し合いをされて、それで、もし相手がどうしてもそれに応じられないときには、奈良市はこの計画から速やかに全面撤退すべきであると考えます。助役の答弁を求めます。 以上で私の二問を終わります。 ○議長(中村誠一君) 桐木助役。 ◎助役(桐木弘君) 再度のお尋ねでございますが、今、詳細にわたりまして、横田議員から説明があったわけでございます。我々は今、先ほども申し上げましたように、新聞報道でしか熟知をしておらないという点もございますし、また、共同出資をいたしておりますところの奈良県あるいはまた南都銀行ともに、今の事情も含めまして、よく協議をしてまいりたいなと、そして事態を、よく推移を見守っていきたいなというふうに思っておる次第でございます。 ○議長(中村誠一君) 都市整備部長。 ◎都市整備部長(吉村隼鷹君) 生琉里町の造成に伴う周辺住民の影響でございますけれども、申請に添付されております砂防指定地行為防災計画書では、土砂流出防止策といたしまして、沈砂地、仮囲い等が計画されてございます。また、申請者からは地下浸透等により下流区域に悪影響を及ぼさない材質のものを使用する誓約書も出てございます。 今後の対応でございますけれども、副申によりますところの条件の履行はもちろんのこと、御指摘されておられます防災及び地下浸透水についても、十分な指導をされますように県へ申し入れを行いたいと思います。 以上でございます。 ○議長(中村誠一君) 三十六番横田君。 ◆三十六番(横田利孝君) 生琉里町の残土の問題では今、御説明いただきました。十分な指導をされるよう県へ申し入れをすると。これは県の許認可事業だということで県任せにせずに、今の御答弁で十分に県へ申し入れると言われましたけれども、市民の生命と安全、健康を守ると、こういう立場から、ぜひとも強力な県への申し入れ、また、その問題での県との協議、このことを強く県へ働きかけていただきたい。中でも、地元の同意をなしに、これが強行されることのないように、くれぐれもその点も含めまして県へ働きかけていただきますように、重ねてお願いを申しておきたいと思います。 それから、文化村ですけれども、桐木助役も言われました。これからひとつですね、私、先ほど会社の説明、概要書などを含めて報告させていただきましたけれども、状況を調査していただいてですね、これはもうこのままずっとほうっておくとですね、やっぱり奈良市の信用問題にもかかわってきますし、信義の問題にもかかわってくるわけですから、どうしても会社がやっていくということなら、それはそれでもう会社がやっていってもらってですね、もうきっぱりと、やっぱり奈良市の態度、撤退をするということを含めてですね、態度を明確にしていただく必要があるんじゃないかと、この点、重ねて指摘し、要望しておきたいと思います。 以上で私の質問を終わります。 ○議長(中村誠一君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。  午後二時三十分 休憩  午後三時三分 再開
    ○副議長(米澤保君) 議長所用のため、私かわって議長の職務を行います。よろしくお願いいたします。 休憩前に引き続き、会議を開きます。---------------------------------- ○副議長(米澤保君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。 十九番船越君。  (十九番 船越義治君 登壇) ◆十九番(船越義治君) 私が通告いたしました数点について、関係理事者にお尋ねします。 奈良市の西北部のまちづくりに関し、道路、河川、公園、水道についてお尋ねします。先般、奈良市は、市政に対する市民の意識をはかり、住みよいまちづくりに向けての資料として実施した、市政についての世論調査の結果が発表されました。その中で、生活環境については七五・四%以上が、よかったと答えております。一方、よくないと答えた人では、交通の不便が理由の第一で、道路整備のおくれに対する不満は、現在住んでいるまちの環境評価でも高い比率を示しております。その他のまちづくりでは、快適なまちづくりへ、公園整備の内容では、自然の多い公園、運動広場や休養・散策施設のある公園、身近に利用できる公園の整備が期待されるとの結果でありました。 さて、昨年三月定例会において私が質問しました登美ケ丘十一次の開発に伴う建築物は、従来型の画一的な集合住宅を避け、自然とまちが共存する新しい郊外型のまちづくりを掲げ、自然環境の保全と再生を図るとともに、駐車場を地下化し、できる限り自然空間を広く取り入れ、また周辺環境との調和を図り、都市景観の創出を配慮した集合住宅の建設が進められているところです。 この開発は平成六年七月より造成に着手し、それと並行して建築工事も行われ、その一部については建て売り分譲され、入居も間近と思われますが、現在の開発状況と今後の建築の見通しについて、都市整備部長にお尋ねします。 続いて、関連して四点についてお尋ねします。 第一点目として、中登美ケ丘一丁目の市道西部第十三号線の北端にあるバス待機所付近での歩道橋設置についてでありますが、この施設は、中登美ケ丘団地より登美ケ丘小学校への通学する際、市道西部第十三号線を横断する必要があり、現在でもかなり多くの自動車が通過し、今後、十一次開発で整備される南北道路とが接続されれば、通行車両もふえることが予想されることから、通学生徒はもちろんのこと、歩行者の安全確保から、歩道橋の設置を強く要望していたところであります。現在、この歩道橋の建設については、本体工事等を進められておりますが、今後の見通しについてお尋ねします。 第二点目として、市道大渕鹿ノ畑線と十二月に供用開始された押熊真弓線との交差点で計画されている東西方向に設置予定の歩道橋についてでありますが、この歩道橋についても、十一次開発区域より登美ケ丘北中学校への通学ルートに当たることから、児童、住民等の歩行者の安全確保から、ぜひとも必要な施設と考えます。この歩道橋の現在の状況についてお聞かせください。 第三点目として、開発区域内幅員十八メートルの南北道路は、現在施工中でありますが、いつ完成予定で供用開始はいつごろになるのか、お聞かせください。 第四点目として、現在、中登美ケ丘一丁目の仮設のバス待機所についてであります。このバス待機所は開発区域内に用地を確保した中で設置しており、南北道路が完成いたしますと、立地上、当然ながら変更する必要が生じるものと考えます。南北道路の供用開始との関連もありますが、今後、バス待機所はどのように対処されるのか、お聞かせください。 続いて、公園緑地についてお尋ねします。市長は、公園の施設整備については、潤いのある緑豊かなまちづくりを推進するため、引き続き、運動公園、地区公園、街区公園等の整備を図ってまいりますと提案されています。 さて、私が承知しております奈良市学園前地区の大渕池公園に奈良県が進めている野外音楽堂と周辺一帯を文化ゾーンとして位置づけて整備をすると言われておりますが、本市としてはどのようにかかわっていかれるのか、都市計画部長にお尋ねします。 次に、防災機能を有する公園整備の進捗状況についてお尋ねします。御承知のとおり、平成八年三月議会で私の質問に対し、本市の国際文化観光都市建設審議会におきまして審議をいただき、都市計画を決定すべき旨の答弁を得ましたので、今後は都市計画法の手続を進め、早期の都市計画決定を行い、その実現においては国の支援を得る形で整備を進めてまいりたいと答弁されました。この進捗状況について、都市計画部長にお尋ねします。 続いて、水道局給水部長にお尋ねします。登美ケ丘十一次開発地内に六千立米の配水池を設置し、入居に支障を来さないよう水道施設の整備を進めていることは承知しております。現在、水道局において施行中の配水池築造工事での、その配水池の概要と進捗状況、及び住宅開発地での配水管布設工事施行状況についてもお聞かせください。 近鉄平城駅周辺整備についてお尋ねします。この件に関しましては、私が機会があるごとにお尋ねをしました。この事業の進捗に対し、積極的な取り組みをされている関係者の皆様に敬意を表するものであります。 さて、市長提出議案の中でも、近畿日本鉄道が実施する平城駅舎地下化工事に対しても駅利用者の利便性と安全性を考慮し、引き続き推進を図るための措置を講じることといたしましたと説明されています。このことについては評価をいたします。 そこで、企画部長に二点、お尋ねします。第一点目として、近鉄平城駅駅舎の地下化の進捗状況と今後の取り組みの見通しについて、第二点目として、現在、通行者の妨げとなっております近鉄平城駅の駐輪場対策については、その後、どのように進展をされているのか、以上、お聞かせください。 続いて、建設部長にお尋ねします。建設部長は、近鉄平城駅から平城小学校に通ずる市道中部第五十一号線については、歩道整備も含め、一定の改良を完了しています。なお、残りの区間についても引き続き用地買収に努め、早期に事業を進めたいと積極的な取り組みを示されました。本市と近鉄との交渉の経過も含め、現在までの進捗状況と今後の事業のスケジュールについてお聞かせください。 次に、都市計画道路についてお尋ねします。我が党が従来より定例会、委員会等で質問や提案並びに要望をしてきました都市計画道路二条谷田線富雄工区、富雄駅前線から学園南三丁目奈良西警察署まで延長千六百四十メーター、幅員十六メーターが、昭和四十八年七月に着工され、平成九年三月十八日、二十四年ぶりに開通することとなりました。関係者の御努力に対し、敬意を表するものであります。 そこで、お尋ねします。第一点目として、都市計画道路は、現在、本市において幾らの路線数と総延長についてお聞かせください。 第二点目として、この道路の大和中央道、平城学園前線は、先般ほかの議員より質問がありましたので、割愛をさせていただきます。そこで、あやめ池登美ケ丘線のみ、この進捗状況と今後の見通しについて、以上、都市計画部長にお尋ねします。 次に、本市の西北部の道路網整備について、都市計画部長にお尋ねします。第二阪奈道路は、本年四月二十三日に開通されます。周知のとおり、この道路は宝来地区で接続されることになります。このことに関連して二点、お尋ねします。 第一点目として、学園前駅付近の南北道路は、現在、都市計画道路の奥柳登美ケ丘線のみが主要な道路であり、早期完成が必要と考えますが、この進捗状況と今後の取り組みについて、第二点目として、現在、近鉄富雄駅付近でも都市計画道路高山富雄小泉線が県施行で整備されておりますが、この道路の進捗状況について、以上お聞かせください。 次に、河川行政についてお尋ねします。平成九年度、市長の提出議案の説明の中で述べられていた秋篠川旧河川区域における河川環境整備事業についてでありますが、近年、河川は単に治水、利水の対象としてのみならず、流水を中心とした豊かな自然環境と良好な河川景観並びに水辺空間の形成等が求められているところであります。また、地域の特性を生かした川づくりとともに、市民のニーズに沿った個性のあふれる河川の整備も必要ではないかと考えます。このような観点から本市におきましては、現在、秋篠川旧河川敷での水辺景観を重視した河川環境整備事業を推進されておられますが、この工事の進捗状況と今後の見通しについてお尋ねします。 次に、消防施設について、消防長にお尋ねします。奈良市は、世界に誇る神社仏閣など文化財が多く、抱える状況下の奈良市の消防は、本部、三消防署、六出張所に勤務する消防職員の懸命の努力と予防消防、救急・救助等の消防業務を積極的に推進されていることに対し、敬意を表するものであります。このように安心して暮らせるまちづくりのための東消防署及び西消防署についてでありますが、これらの施設については、建設当時に比べ市民増加とともに消防職員の数も相当数増加し、来年度は既に職員の採用が決定されておりますことは、市並びに消防関係者の努力のたまものと思っております。 一方、消防、防災の拠点であります両施設の老朽化と狭隘化が進んでおります。これからの災害はますます複雑多様化し、高度な消防技術が要求されるものと考えられます。このような状況のもと、高度な知識と消防機器の大型化が迫ってくる中、現在の施設では満足な業務が行われにくく、施設設備の改造が必要と考えます。そこで、両署の施設の建てかえの進捗状況についてお聞かせ願います。 次に、高齢者福祉について二点、福祉部長にお尋ねします。 まず、高齢者に安らぎと生きがいを与える場として老人憩の家が設置されており、西部地域においても住宅・都市整備公団の団地内に三カ所設置され、利用者に大変喜ばれているところであります。しかし、利用者がたくさんおられて、現状の施設では対応し切れない状態となってきており、施設の増築を希望する声が上がっています。今後、市としてはどのようにしていかれるのか、昨年八月の登美ケ丘地区の要望も含め、福祉部長のお考えをお聞かせください。 二点目として、来るべき高齢化社会に備えるため、現在、奈良市老人保健福祉計画に基づき、高齢者のための在宅福祉サービスの充実あるいは施設の整備に努力されていると思いますが、まだまだ多くの特別養護老人ホームの入所待機者等がおられることも事実であると聞いています。こうした中で、この四月にならやま園が開園されることは大変喜ばしいところであると思っているところであります。そこで、ならやま園の事業の内容についてお聞かせください。 一般質問の最後に、公民館の整備について、社会教育部長にお尋ねします。 さて、登美ケ丘公民館についてでありますが、この公民館は昭和五十年四月一日に開館され、二十二年を経過しております。また、利用者も多く、増築が必要と考えます。一昨年の平成七年三月市長提出議案の中でも、登美ケ丘公民館増築の設計委託の予算計上をされていましたが、その後、断ち切れになっております。現在、登美ケ丘十一次集合住宅が建築中であり、ますます人口増加が予測され、登美ケ丘公民館の利用者がふえることは確実であります。 そこで、今後、登美ケ丘公民館の増築か、もしくはこの建てかえが必要と考えますが、この点について御所見をお聞かせください。 以上で私の第一問を終わります。 ○副議長(米澤保君) 企画部長。 ◎企画部長南田昭典君) 近鉄平城駅駅舎地下化と駐輪場対策についてお答え申し上げます。 近鉄平城駅駅舎の地下化につきましての進捗状況は、スロープつき階段を設けた構内自由通路を設置することによりまして、構内踏切と高の原四号踏切の廃止を現在、検討しておるところであります。このため、地元を含め関係機関と協議を進めておる段階でございまして、この調整がつき次第、近鉄との協議の中で駅舎地下化の工事に着手することとして、現在進めておるところでございます。 次に、駅周辺の駐輪対策につきましては、現状かなりの駐輪の状況でございますので、この駅舎地下化工事に伴いまして、新たに駐輪場を設置して、約二百六十台分を確保してまいりたいということで設計を行っておるところでございます。 よろしくお願いいたします。 ○副議長(米澤保君) 都市計画部長。 ◎都市計画部長(吉田信博君) 都市計画に関する御質問についてお答えいたします。 まず、大渕池公園の整備についてでありますが、当事業は県において実施されており、現在、基本計画の策定を進めている段階であると聞いております。その整備内容については、議員おっしゃるとおり、野外音楽堂を中心にしたものというふうに聞いてございますけれども、詳しい内容については、より計画が具体化した時点で再び、説明の機会を得たいと考えております。いずれにいたしましても、市としては、これら県事業と連携をとりながら、都市公園整備を効率的に進めたいと考えております。 次に、防災機能を有する公園整備の進捗状況についてでありますけれども、この公園は、阪神・淡路大震災を教訓とした都市の防災構造強化の動きの中で、一次避難地の機能を有する都市公園の規模が十ヘクタールから一ヘクタールに緩和されたことを受けまして、奈良市西部における防災公園と位置づけまして、平成八年七月に都市計画決定をしたところでございます。そして、平成八年十月より事業認可を受けまして、国庫補助事業制度を活用する中で整備を進めているところでございます。今後は、平成九年度に用地取得を完了いたしまして、平成十年には完成する予定で考えてございます。 次に、都市計画街路等に関する御質問についてお答えいたします。 まず、第一点目の都市計画街路の総路線数と総延長でありますが、現在、都市計画街路は六十五路線、延長百六十一キロメートルが計画決定されております。平成九年度には、そのうち十路線、延長四千四百三十五メートルにつきまして事業認可を受けて事業を進める予定でございます。 次に、二点目のあやめ池登美ケ丘線についてでありますが、現在、未供用区間八百二十メートル全体を事業認可区間として事業実施中でございます。狭小用地三件を残し、用地買収がほぼ完了しております。平成九年度では工事の進捗に努め、平成十年度で完成する予定でございます。 次に、第二阪奈道路の開通に伴う道路網整備に関する二点の御質問についてお答えいたします。 まず、第一点目の都市計画街路奥柳登美ケ丘線についてであります。現在、第二阪奈道路の側道から北へ延長九十メートルの区間と、奈良西警察署付近から北へ延長三百三十メートルの区間の二区間で事業を行っております。第二阪奈道路の側道から北の区間につきましては、第二阪奈道路の開通に合わせ、今年度中に完了する予定であります。奈良西警察署から北の区間につきましては、現在、現道を拡幅する計画で用地確保を進めているところであり、今後、現事業区間より学園前駅南側までの五百メートルの区間に事業認可区間を延長し、工事に着手してまいりたいと考えてございます。 次に、第二点目の都市計画道路高山富雄小泉線についてでありますが、本路線は生駒市高山町の国道百六十三号線から大和郡山市小泉の国道二十五号線までのほぼ富雄川に沿った延長約十四キロメートルの道路でございます。そのうち、奈良市域については延長六千五百メートルであり、奈良県によって富雄川の改修とあわせ、富雄南小学校から生駒市との境界までの四千五百メートルにつきまして三つの工区に分けて事業を進められております。 現時点で二千三百八十メートル、約五三%が供用開始されており、平成九年度中にさらに二百八十メートル、約六%が供用開始される予定となっております。残り区間四一%についても用地の買収に努め、一定の用地確保ができたところから工事に着手し、順次、供用開始をされる予定でございます。 市といたしましても、第二阪奈道路にアクセスする西部地域の南北幹線道路として重要な都市計画道路であることから、一日も早く完成されるよう県に要望してまいります。 以上です。 ○副議長(米澤保君) 都市整備部長。 ◎都市整備部長(吉村隼鷹君) ただいまの御質問にお答えいたします。 登美ケ丘十一次の一期事業の開発についてでございますけれども、この開発の全体面積は三十四万五百三十八平方メートル、計画戸数千九百戸の中層建築物として計画された中で、まず三百六十七戸の建物が建築されておりましたが、そのうちの二百四十三戸は三月三日に竣工し、この三月二十日過ぎに入居の予定でございます。残り百二十四戸の建物は本年の四月に完成し、八月の入居予定と聞き及んでおります。 また、全体計画の残りの千五百三十三戸につきましては、まず二百六十六戸の建物は本年度末までに着工し、それ以降の建物についても順次着手いたし、平成十五年度末までにすべての建物が完成する計画と聞き及んでございます。 次に、中登美ケ丘一丁目の市道西部十三号線を横断する歩道橋の設置状況でございますけれども、平成八年十月に起業者より工事申請が提出され、十一月から着工し、現在、基礎工事及び本体工事もほぼ終えており、明日三月十八日に供用開始の予定でございます。 次に、市道大渕鹿ノ畑線と押熊真弓線との交差付近に設置している歩道橋につきましては、大渕鹿ノ畑線を東西方向に横断する施設として、起業者より十一月に工事申請が提出され、工事は一月から着手し、本年四月末に完成する予定でございます。 引き続きまして、市道西部十三号線と押熊真弓線を接続する開発区域内の幅員十八メートルの道路施設でございますけれども、これは既に完成してございます。供用開始につきましては、バス運行が三月十八日をもって押熊真弓線まで延長する計画でございますので、これと合わせて供用開始する予定でございます。 次に、バス待機所についてでございますけれども、開発事業の工事着手前は市道西部十三号線の北端に設置しておりましたが、現在は歩道橋の工事等で開発区域内に仮設として設置してございます。したがいまして、南北道路が供用開始いたしますと、この仮設の待機所は廃止しなければなりませんので、現在は南北道路と押熊真弓線の交差する東南の角地に新たに設置しており、この場所に変更することになります。したがいまして、バス運行の延長とバス待機所の変更に伴い、バス停留所も新規に二カ所設置することになってございます。 続きまして、河川行政でございますけれども、御質問の秋篠川旧河川敷の環境整備事業でございますが、この事業は、全体の工事延長といたしまして二百八十メーター、河道幅員といたしまして二十メーターから二十五メーターの河川整備でございます。 この事業の進捗でございますけれども、平成七年度より工事に着手いたしてございまして、平成八年度の二カ年で百五十四メーターの完成予定でございます。その概要でございますけれども、護岸工事が主でございまして、自然石を使用した石積み工事を行うとともに、自然と親水性に配慮した流路形態を取り入れた施工となってございます。なお、完成時期でございますけれども、平成十二年度の予定でございます。 以上でございます。 ○副議長(米澤保君) 建設部長。 ◎建設部長(藤澤久男君) お答えを申し上げます。 御質問の市道中部第五十一号線の進捗状況と今後の事業スケジュールについてでございますが、昨年三月議会においてお答えを申し上げましたとおり、平城小学校より南側ヘ一定区間、歩道整備も含め完了してございます。さらに、平成八年度は南側へ二百メートルを整備完了したところでございます。 なお、残り区間の事業スケジュールでございますが、平成九年度には一定区間の用地買収の見通しもつき、引き続き、整備工事を予定をいたしております。残る区間の平城駅付近は家屋もかなり連檐しており、また御陵との関係もございますので、地元と協議し、他のルートも考慮しながら検討してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(米澤保君) 給水部長。 ◎給水部長(木田享君) お答えいたします。 登美ケ丘十一次住宅地開発に対応します水道施設として、現在、登美ケ丘第二配水池を築造中でございます。その概要でありますが、形式は円筒形のPC工法によるもので、球形ドーム型となっております。容量は六千立方メートル、内径三十一メートル、有効水深八メートルの耐震構造となっております。 現在の進捗状況でございますが、配水池本体が塗装と場内整備を残しまして約八O%、構内の配管工事等を合わせまして、全体では約七五%の進捗となっております。開発者の配水池用地の造成工事の関係で若干おくれておりますが、竣工は本年六月を予定しております。このことから、第一期の入居予定が四月からと聞き及んでおりますけれども、その給水に対しましては、暫定的に緑ケ丘の直圧系にて対応してまいる所存でございます。 次に、開発者が施工しております開発地内の配水管の布設状況でございますが、全延長約四千メートルのうち、開発地域と配水池間ルートの一部を残しまして三千五百メートルが完了、既に水張り、洗管も終了いたしました。残工事につきましては、四月中に布設をする予定となっております。 以上です。 ○副議長(米澤保君) 消防長。 ◎消防長(林茂樹君) お答えいたします。 東消防署と西消防署の改築についての御質問でございますが、東消防署は昭和三十五年の一月に竣工いたしております。三十七年余り経過しております。西消防署は昭和四十二年四月に竣工いたしまして、三十年経過しております。この三十年余りの間に、両署の管内の人口の増加が大変ありましたし、さらに買い物客や多くの人が蝟集する大型店舗があちこちにできるなど、まちの形態もかなり変化いたしました。必然的に、消防行政や救急・救助活動が飛躍的に増大しておりまして、消防業務は量的にも質的にもかなりの変化がございます。奈良市におきましては、このような社会情勢の変化に対しまして、消防職員の増員を初め、装備、資機材を充実・強化するなど対策を行ってまいりましたが、両署とも老朽化と狭隘化が進んでいることは間違いないわけでございますので、新総合計画第二期基本計画に沿って、できるだけ早い時期に改築するべく、現在、準備を進めているところでございます。 ○副議長(米澤保君) 福祉部長。 ◎福祉部長(高橋央生君) 福祉行政について二点、御質問いただきました。 まず一点目は、登美ケ丘老人憩の家の増改築についてでございます。西部地域では、登美ケ丘、鶴舞、鳥見の三地区に老人憩の家を設置しておりますが、それぞれ活発に御利用をいただいているところでございます。登美ケ丘老人憩の家につきまして、昨年、要望等をいただきまして、利用者に御不便をおかけしていることは、十分承知をしているところでございます。今後、三施設の状況を見ながら、実態に合った施設とすべく検討してまいりたいと存じます。 二点目のならやま園の事業内容についてでございます。ならやま園につきましては、本年四月に社会福祉法人福寿会が設置、オープンされるものでございますが、その事業内容につきましては、市内六番目となる特別養護老人ホームが五十人分、ケアハウスが十五人分、ショートステイ二十人分、それにデイサービスセンターのB型、在宅介護支援センター及び配食サービス百人分の事業内容となってございます。 以上です。 ○副議長(米澤保君) 社会教育部長。 ◎社会教育部長喜夛仲卯太郎君) 登美ケ丘公民館についてお答えいたします。 地区公民館の建てかえにつきましては、近年、高齢者人口の増加と地域住民の生涯学習への関心の高まりとともに学習要求が多様化してきており、施設の狭隘化や、また老朽化が進んでいる地区公民館もあり、順次、リニューアルを実施させていただいているところであります。御質問の登美ケ丘公民館につきましては、特に周辺地域の開発が行われ、近い将来、相当数の人口増が見込まれます。したがいまして、今後、増築も含めた施設の整備を検討してまいります。 以上でございます。 ○副議長(米澤保君) 十九番船越君。 ◆十九番(船越義治君) 二問目は自席よりさせていただきます。 ただいま関係理事者から私の趣旨に沿った御答弁をいただきました。理解をいたすものであります。それで、私は、二問目は要望をさせていただきたいと、このように思っております。 まず、先ほど歩道橋について都市整備部長から御答弁をいただきました。これに対しては、大変、関係者の皆さんに敬意を表するものでございます。ところがちょっと、実はですね、この歩道橋は、ちょうど西部十三号線の道路がちょっと狭いために、結局、この歩道橋を障害者や、それから高齢者が一応階段を上れるスロープ的なものをつくっていただきたかったんですけれども、そういう幅がないために、一応これは健常者的な歩道橋なわけでございます。 それで、先日ですね、登美ケ丘幼稚園のPTAの方からお電話いただきまして、実は議員さんと。今言いましたように、これ開発されていきますと、またどんどんどんどん車がふえてきます。そうしますと、今言いましたように、登美ケ丘幼稚園に通う園児さんと一緒に子供さんおりますから、乳母車ですね、乳母車で行く方もかなりおるらしいんです。そして、登美ケ丘小学校に車いすで行っておられる方がおられます。そうなると、今言いましたように、西部十三号線と、それから今度開通する押熊真弓線からの交通がかなりふえますので、この方の結局、横断歩道を渡って、そして向こうに行く、学校に行くのが大変危険なわけであるわけです。そういう意味で、これを何とか信号機でもつけていただきたいように一応またよろしくお願いしますと、こういうようなお電話をいただいたわけでございます。そういう意味でひとつ検討していただきたいと、このように要望しておきます。 それから、配水池の件ですけれども、これも御努力をいただき、私もこの間、現地に行ってきました。本当に、今言いましたように円筒のですね、内径が三十一メーターですか、かなり大きい。高さが八メーター以上あるんですかね。それ見たときに、やはりあそこに絵模様かいていただいたらですね、本当にいいのではないかと。ということは、やはり水への親しみと、それから水道施設であるということをアピールするためには、こういう絵模様ですね、ひとつぜひ実現していただきたい。これは、今言いましたように、水道局長さんにも、また市長さんにもひとつよろしくお願いしたいと、このように要望をさせていただいとくわけでございます。 それから、建設部長より答弁いただきました道路整備の件でございますが、平城駅から平城小学校へ通ずる市道中部第五十一号線は、年次計画で進めていただいているということですけれども、本当にこれはもう、私もここを通って家に帰ってるものですから、この現状はよく理解させていただいております。それで、今言いましたように、二百メーターをやっていただいたということに対しては、本当に高く評価するわけでございます。 ところがですね、第一点は、もう一点は、今、ならやま園がですね、また一応四月から開園するということで、生活道路として結局、またふえてくると思います。そうしますと、また、この辺の道路の関係もありますので、でき得れば、平城小学校方面から北側へ流れてくる通行車両をですね、西側の主要地方道路奈良精華線へ流すと、まあ誘引線というんですか、ここの方ヘルートを考えていただけたらなと。これをしていただければ、来る車両の減少もできるのではないかと。そして、安全に通園・通学ができるものと、このように私も考えておるところですので、ぜひこれも実現をしていただきたいと、このように要望しておきます。 それから、登美ケ丘公民館の建てかえについてでありますけれども、今、前向きの答弁をいただきまして本当にありがたいと思っております。これをですね、実は私、今これ建てかえるとなりますと、補助金が廃止されたと、こういうような状況も聞いておりますけれども、今、都市整備部長さんからも答弁ありましたように、ここは平成十五年に千九百戸できますと、これ大体一戸が三DKとしても四人ぐらいですね、四人として千九百を掛けますと七千六百人。それで、これができますと、また話を聞いておるんですけれども、今度は押熊真弓線から北側にまた、数千戸の住宅ができると、このように伺っているわけでございます。そして、皆様も承知のとおり、近鉄京阪奈新線がですね、ある新聞では二〇〇五年までに完成予定と。登美ケ丘駅ができると、このようにも言われているんですけど、間違いなく登美ケ丘駅はできると思うわけです。ところが、今言いましたように、こうなりますと、ますます今、利用者がですね、こういう中心になると。そういうような意味も含めまして、でき得ればもう一つ、今言うたように中央公民館、そして西部公民館、また西北部公民館というような、そういうような考え方も考慮していただいたらなと、そういうように思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。 以上で、私の方からひとつよろしくお願いしたいことを要望しましてですね、私の質問を終わります。 ○副議長(米澤保君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度で打ち切り、明十八日午前十時より本会議を再開して質疑並びに一般質問を行いたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(米澤保君) 異議なしと認めます。 よって、そのように決定いたします。 本日は、これで散会いたします。  午後三時四十三分 散会---------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。     奈良市議会議長   中村誠一     奈良市議会副議長  米澤 保     奈良市議会議員   松村和夫     奈良市議会議員   原田栄子     奈良市議会議員   浅川清一...